“Without the bitter, the sweet ain't as sweet.” (苦さを知ってこそ、甘さが引き立つ)

映画「バニラ・スカイ」の名台詞だ。

日本語でいう所の「酸いも甘いも」といった表現に近いのだろうか。仮に生まれてからずっと順風満帆なだけの人生を歩める人がいるのなら、それは幸福であると同時に不幸なことなのかもしれない。

苦しい時を乗り越えてこそ人生の幸せをより深く感じるとして、果たしてその苦境を乗り越えて本当にその先に幸福は訪れるのだろうか?もちろんそんな保障なんてどこにもないし、未来は誰にもわからない。

人生には麻雀のように上振れも下振れもある。上振れている時は上振れていると気付かないし、一度下振れたらそれはいつ終わるかわからない底なし沼のように見える。人生を麻雀に例えるなんて、安っぽい自己啓発本みたいだけど、本当にそういうものだと思う。

下振れを抜けるにはどうしたらいいのか。「打ち続ける」しかない。この間バーで顔見知りになった人に最近の悩みを話したら「やめるのは簡単だから。でもやめても結局戻ってくるよ」と言われたことが頭に残っている。

人生を振り返れば、全てが無駄なような気もするし、全てに意味があったような気もする。結局は捉え方の問題なのだから、「全てに意味があった」と思っておいた方が得なのかもしれない。