ずっと何かから逃げているような感覚。それが何なのかはわからないし、一生かかっても逃げ切ることができるかもわからない。全ての行動は逃避に還元され、目の前の行動も目的も、全てが裏を返せば逃避のための隠れ蓑でしかないという感覚。何かから追われているような気がするが、その姿は見えず、漠然とした強迫観念だけを常に感じている。
人はそれをトラウマと呼んだり、愛着障害とか、ADHDだとか名前をつけて断定しようとするが、その断定自体が空虚に感じる。例えば精神科に行って「あなたは○○という精神の病です。」という診断を受けたとしても、それが事実かどうかは確認のしようがない。
つまりそれは名前をつけることで安心感を得たい、という以上の何物でもないのだ。心にメスを入れてその中から腫瘍を取り出すことはできないのだから。